地震の基礎知識地震の基礎知識

1. 地震の基礎知識のおさらい

本題に入る前に地震に係わる基礎知識をおさらいします。
地震が発生すると、テレビ・ラジオで地震情報(震度速報)が流されます。例えば、「港区は震度3、横浜市中区は震度2、震源地は××、震源の深さは30km、地震の規模はマグニチュード6.1でした」といった内容が報道されます。このとき使用される「震度」、「マグニチュード」等についておさらいします。

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1.1 震 度
地震動の強さを表すものの1つに震度があります。地震動は震度計により観測され、計測震度と呼ばれます。
計測震度は加速度波形3成分(水平動2成分および上下動1成分)から計算されます。計測震度の計算には、加速度の大きさの他にも、揺れの周期や継続時間が考慮され、フィルター処理が施されます。このため、最大加速度が大きい場所が震度も大きくなるとは限りません。また、地殻は均質ではないため、強震動は地震や観測点の地盤や地形などによって異なります。
上述の計測震度は10の地震階級に分類されます。震度階級は震度階とも呼ばれて、基本的には計測震度の小数第1位までを四捨五入したものです。「気象庁震度階級表(1996)」(表1.1)によって10の地震階級に定義されています。テレビ、ラジオで放送される地震速報では、この震度階級が使用されます。
地震時の生活周辺の状況概要は、人間、屋内の状況、屋外の状況、木造建物、鉄筋コンクリート造建物、ライフライン、地盤・斜面の7つに分類して記述したものに、「気象庁震度階級関連解説表(1996)」(表1.2)が1996年10月から適用されましたが、これはあくまでも参考資料であり 「気象庁震度階級関連解説表」はある震度が観測された場合、その周辺で実際にどのような現象や被害が発生するかを示すものです。この表を使用される際は、以下の点にご注意下さい。
表1.1 気象庁震度階級(1996)
震度階級 計測震度
0.5 未満
0.5 以上 1.5 未満
1.5 以上 2.5 未満
2.5 以上 3.5 未満
3.5 以上 4.5 未満
5 弱 4.5 以上 5.0 未満
5 強 5.0 以上 5.5 未満
6 弱 5.5 以上 6.0 未満
6 強 6.0 以上 6.5 未満
6.5 以上
出典:理科年表(文部科学省 国立天文台編、丸善)
表1.2 気象庁震度階級関連解説表(1996)
表1.2 気象庁震度階級関連解説表(1996)
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1.2 マグニチュード
地震の規模(大きさ)を表すのには、マグニチュードが使用されます。
震源を電球に例えて、マグニチュードをワット数(W)、震度を明るさに例える人もいます。明るさは、電球からの距離・場所により異なります。
マグニチュードは、震源から放出される地震波の総エネルギー量に関係付けられます。マグニチュードが0.2大きくなると総エネルギー量はおよそ2倍、1大きくなると総エネルギー量はおよそ32倍、2大きくなるとエネルギー量はおよそ1,000倍になると考えられます。
現在、マグニチュードの決め方にはいくつかの方法があります。表面波マグニチュード(Ms)、実体波マグニチュード(mb)、気象庁のマグニチュード(Mj)、モーメントマグニチュード(Mw)などがあります。これらを特に区別する必要がない場合は記号Mで表記されます。日本では、Mといえば通常、気象庁マグニチュード(Mj)をさします。日本ではMj、国際的にはMs、mbが一般的に使用されています。詳細は参考資料1をご覧ください。
マグニチュードMの大きさによって、1未満を「極微小地震」、1以上3未満を「微小地震」、3以上5未満を「小地震」、5以上7未満を「中地震」、7以上を「大地震」、さらに8以上の場合には「巨大地震」と分類する場合があります。
著名な地震のエネルギー量を模式的に比較を行ったものが「図1.1 地震エネルギー量の比較」になります。
図1.1 地震エネルギー量の比較
図1.1 地震エネルギー量の比較

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1.3 震源の深さ
震源は地震現象によってエネルギーの放出が始まった場所です。
震源の真上の地表点を震央と呼びます。震央から震源までの距離が深さになります。また、震源から観測点までの直線距離を震源距離、震央から観測点までの地表距離を震央距離と呼びます。
震源から発生した地震波を各地点で観測して、震源の緯度、経度、深さが計算・決定されます。震央の位置は緯度、経度の他に、通常は地名(震央地名)が付与されます。
地震速報で使われる「震源地は××、震源の深さは××km、・・・」は、以上の定義によってなされます。
図1.2 震源と震央
図1.2 震源と震央

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1.4 地震波
地震の発生で四方に伝わる弾性波です。最初に来る地震波(primary wave)をP波、次に来る地震波(secondary wave)をS波と呼びます。ズズ、ガタガタと体感する振動がP波、ユラユラ、ユサユサと体感する振動がS波です。
P波の揺れの始まりからS波の揺れの始まりまでの揺れを初期微動と呼びます。また、S波による揺れを主要動と呼びます。
P波は縦波、S波は横波としての性質を持ちます(図1.3参照)。
縦波は、疎密波とも呼ばれ、波が伝播する方向(縦)に媒質が振動します。固体、液体、気体のすべての媒質を伝播します。
横波は、捩れ波とも呼ばれ、波が伝播する方向と垂直(横)方向に媒質が振動します。弾性体(固体)中を伝播します。弾性体の性質を持たない液体、気体中は伝播しません。
地殻、マントル中での伝播速度は、P波は6〜7Km/sec、S波は3.5〜4Km/secとなります。この伝播速度の違いを利用したのが、気象庁が発信する緊急地震速報です。
図1.3 縦波と横波
図1.3 縦波と横波

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2. 関連機関等へのリンク

気象庁

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参考資料

  1. 理科年表、文部科学省東京天文台編、丸善、2008

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【関連するオフィス防災】
| 地震災害のシナリオ | 地震に備える | 災害対策 |

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